センコーは10月28日、イオン北海道、イオングローバルSCM、栗林商船と連携し、RORO船を活用した海上輸送による店舗配送を10月29日より実施すると発表した。
イオンは2024年問題への取り組みの一環である「モーダルシフトやエリア単位での共同配送のさらなる推進」を掲げており、今回の海上輸送を用いた店舗配送では、イオン釧路店に納品する衣料品、くらしの品(住居余暇商品、ヘルス&ビューティーケア商品)、食料品の一部商品を対象としている。
2024年5月に実施した海上輸送の実証実験を通じて、課題の精査・解決が済んだことで通常稼働できるオペレーションの構築に至ったという。
今回の取り組みでは、RORO船が運航する月曜日、火曜日、金曜日、土曜日にくらしの品、衣料品の一部商品を配送する。食料品に関しては、配送物量が増加しトラックに積載しきれない場合にRORO船に積載する計画だ。取り組みは順次拡大予定で、来春には釧路市内と厚岸町、根室市内の店舗でも実施するという。
海上輸送により、陸上輸送で使用するトラックの車両便数削減やそれに伴うドライバー不足問題の解消、トラックから排出されるCO2排出削減が見込まれる。
今後釧路市内と厚岸町、根室市内の店舗配送にRORO船を活用した場合、トラック運行距離は1万914時間(約83%)削減、CO2排出量は302.8トン(約55%)削減の効果を想定しているという。
また、冬季間の降雪時や災害により、陸路や鉄道が遮断された場合の輸送(BCP対策)としても活用可能だ。
センコーは今後も取り組みを進め、物流分野の問題解決や持続可能な社会の実現に向けた施策を推進していく。
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